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2009年12月30日

緊張感が感動を生む

先日のフィギュアスケート全日本選手権。浅田真央選手は自信が戻ってきたようで素晴らしかったが、鈴木選手と中野選手もとてもよかった。中野選手はオリンピックに縁がないようで、残念でしたね。安藤選手は、コスプレみたいな衣装でしたが、素人目に見て、どこが特別優れているのかわからない。見る目のある人にはわかるのでしょうけれど。

 

それはともかく、ああいうのを見ていると、大舞台を前にした緊張感が伝わってきて、ハラハラします。特に、氷の上というシチュエーションが、見る者を惹きつけますね。「すべるなよ!(すべってるんですが)」という感じで。

 

私は、野球はほとんど見ませんが、たとえば9回裏二死満塁、一発出れば逆転サヨナラというシーンなんかは、緊張感がビンビン伝わってきて、どちらを応援するわけでもないですが、結構釘付けになります。それ以外は、ダラダラしてて、緊張感が伝わってこない。

 

その意味で、ゴルフの緊張感も好きですね。ここを決めれば優勝とか、ここを外せば負けるとか、そんなパッティングのシーンは、こっちまで緊張してきます。私なんて、「ここを決めればパー」という、小さな日常のシーンで、何度外してしまったことか。特にパットなんて、メンタルがそのまま出ます。

今年は、諸見里しのぶが、最後の最後で横峯さくらに賞金女王を奪われた時の、最後のパットなんかは、ハラハラしました。

昨年(だったか?)の全米オープンで逆転優勝を決めた、タイガーのミラクルパットなんて、凄すぎて形容詞が浮かばない。愛人くらい、何人いてもいいじゃないですか(笑)。 

 

サッカーはルールがわからない(オフサイドとか)ので、あまり楽しくない。「なんであのゴールがあかんのよ??」みたいな。フォーメーションとか、戦略とか、何もわからないので、見ていると、以前のカップヌードルのCMを思い出す。原始人がワーッと何かを追いかける、「Hungry?」というアレ。私が知らないだけなんですが、わからないから緊張感が伝わってこない。

 

 

緊張感ということでは、究極はボクシングですね、なんと言っても。

 

他の格闘技のように、一日何度も試合できるようなものではなく、最低でも2ヶ月、平均3ヶ月は試合間隔を空けます。若い頃のマイク・タイソンみたいに、月2回の試合をこなす人も稀にいますが、あんなの文字通り鉄人です。しかも、まったく問題にならない相手(相手が弱いのではなく、タイソンが強すぎて)ばかりなので、できる芸当です。世界戦では、いくらタイソンでも無理。

つまり、一試合の重要度が、格段に違う。世界戦なんて、勝てば英雄、負ければただの人。どれだけ惜しい試合をしても、負けたら誰も覚えてくれない。田辺清や村田英次郎を知っている人は、よほどのボクシングマニアです。

 

※田辺氏は負けたわけではなく、試合直前に網膜剥離になって、引退を余儀なくされました。その前に、ノンタイトル戦でチャンピオンに圧勝して、ずっと対戦を避けられていた名ボクサーです。村田氏は、バンタム級の歴史に残る名王者2人と激闘を演じ、2度引き分けました。私は、日本人のバンタム級(Jr.階級含む)では、長谷川穂積、渡辺二郎、川島敦志に次ぐ選手だと思っています。 

 

ともかく、まさにこの試合で人生が変わるという緊張感。これがたまらないわけです。それがあるから、人に感動を与えるのでしょう。 

 

で、仕事に置き換えてみると、そんな人に感動を与えるようなシーンって、日常にあるでしょうか。

 

以前、誰か(レバレッジシンキングの本田さんだったと思います)が言ってましたが、スポーツ選手は、練習9割、本番1割。つまり、1割のために9割の準備をする。一方で、ビジネスマンはまったく逆。練習(勉強)1割、本番(日常の仕事)9割。

そこで、頭ひとつ抜け出す方法は極めて簡単で、練習(勉強)の時間を増やせばいいのだと。1割の練習もできていない人は、論外。

 

そう言うと、本番の時間に練習したり、仕事で「勉強させてください」なんていう勘違いちゃんがいますが、言うまでもなく、練習や勉強は本番の時間以外でやるものです。プロなんだから。準備して本番に臨んで、経験を積み重ねていくことを、「勉強」と表現することはありますが、それはこれとは違う意味です。 

 

で、そういう準備をしている人は、本番での緊張感が違います。準備がなければ、緊張もしない。

 

そんな日常の繰り返しが、自分を鍛え、人に感動を与える仕事を産むのでしょう。一流の人を見ていると、いつもそう思います。

 

私なんかも、よく「緊張感を持て」なんて言いますが、そう考えると、準備していない人にそんなこと言っても、持ちようがないのだと思います。 

 

とにかく、バランス感覚がなく、仕事の本質も掴めていない20代のうちから、「仕事とプライベート」なんて線を引いて考えていると、30代はとてもきついことになります。30代前半でそれに気付くと、まだ大丈夫ですが、そのまま30代中盤になってしまうと、本当に難しくなってしまうでしょうね。

 

そんな、各年代に必ず表れる壁を乗り越える人は、必ず自分で準備(練習)している人であり、そんな人だけが、人に感動を与えられるプロフェッショナルになるのだと、私は思います。

 

投稿者 tomo-m : 2009年12月30日 07:02

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