2008年8月14日
伝説の男
和歌山の串本に住む、70歳になるその漁師は、激しく体力を消耗するマグロ漁を既に引退していたが、「どうしても」と教えを請いにやってきた、八丈島の若い(といっても50代くらい?)漁師の熱意にほだされ、一度だけの復活を決意する。
それを知ったかつての仲間が、男の家にやってきて「俺も連れて行ってくれ」と頼み込む。忘れていた夢をもう一度追いかける男を見て、居ても立ってもいられなかったのだろう。
はじめは八丈島。次に北海道。海の王者といわれるクロマグロは、いかに伝説の男と言えども、そう簡単に釣らせてくれない。
しかし、男はニコニコ笑いながら、そんなこともあるわいと動じない。気持ちが乱れず、浮き沈みしない。
各地の漁師達は、いかにその男が凄かったかを、口々に熱く語る。
伝説を作る男は、釣り糸やエサ、鮮度の保ち方などにも創意工夫があり、その人が始めたことが今もスタンダードになっていたりする。
どんな分野でも、一流には必ず創意工夫、試行錯誤がある。
そして、運を惹き付けるなにかがある。この男の場合は、本当に笑顔がいい。人を惹き付けるから、運を惹き付ける。
私は、この手のテレビが大好きで、大間の漁師達の物語などは、必ず見る。なにかロマンを感じて血がたぎってくる。亡き父が、超がつくほどの釣キチで、若い頃は船乗りになりたかったそうなので、そのような血が私にも流れているのかもしれない。
その割には、中部国際空港に向かう高速艇や、グアムのイルカウォッチングで乗った船などでは激しく酔ってしまい、ロマンもへったくれもなくなるのだが(笑)。
しかし、この漁師は格好良かった。結局、北海道で大きなクロマグロを釣り上げて、それを最後に完全に退いたのだが、その後、漁師仲間が営む銀座の店でマグロを食べながら、「ワシの人生これからや」と言ったときの笑顔が、最高に素敵だった。
投稿者 tomo-m : 2008年8月14日 05:30
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大阪府出身。地方紙記者、広告代理店勤務、米国留学を経て、2000年2月に

